免疫力アップ!風邪・インフルエンザ予防のツボ

2月は一年の中でも特に風邪やインフルエンザが流行しやすい時期です。寒さが厳しく、空気が乾燥しているため、ウイルスが活発になりやすく、また粘膜が乾燥することで免疫力が低下し、感染リスクが高まります。

さらに、気温差による体温調節の負担や、冬の疲れが蓄積することで、体調を崩しやすくなります。こうした季節の影響を受けにくくするためには、日頃から免疫力を高めることが重要です。

東洋医学では、「気血の巡りを整え、衛気を強化する」ことで、自然な防御力を高めることができます。

風邪・インフルエンザを予防する東洋医学の考え方

「衛気(えき)」とは - 免疫力と東洋医学の関係

東洋医学における「衛気(えき)」とは、体の表面を巡り、外部の邪気(風邪・寒邪など)から身を守るエネルギーのことです。いわば体のバリア機能のような役割を果たし、免疫力と深く関係しています。

衛気は主に「肺」の働きによって生成され、皮膚や毛穴を通じて体温調節や防御機能を担います。衛気が不足すると、風邪をひきやすくなったり、寒さに弱くなったりするため、ツボ刺激・温活・食養生で補い、強化することが重要です。

風邪を引きやすい人の特徴(気虚・陽虚・肺気虚など)

東洋医学では、風邪を引きやすい人には「気虚」「陽虚」「肺気虚」などの体質的な特徴があります。

  • 気虚(ききょ):エネルギー不足の状態で、疲れやすく、体力がない。免疫力が低下し、風邪をひきやすい。
  • 陽虚(ようきょ):体を温める「陽気」が不足し、冷え性で寒さに弱い。寒邪に侵されやすい。
  • 肺気虚(はいききょ):肺の気が不足し、咳や鼻炎を起こしやすい。乾燥や寒さで風邪をひきやすくなる。

これらの体質は、ツボ刺激・食養生・お灸で改善できるため、日頃のケアが大切です。

体を守るために重要な「肺」「脾」「腎」のケア

風邪を防ぎ、免疫力を高めるには、「肺」「脾」「腎」の働きを整えることが重要です。

  • 肺(はい)のケア:肺は「衛気」を作り、体のバリア機能を担う。乾燥を防ぎ、列缺(LU7)や太淵(LU9)を刺激すると良い。白い食材(大根・梨・百合根など)で潤す。
  • 脾(ひ)のケア:消化吸収を助け、気血を生成。冷たい物を避け、足三里(ST36)や中脘(CV12)を温める。発酵食品や温性の食材を摂る。
  • 腎(じん)のケア:生命エネルギーの源。腎兪(BL23)や湧泉(KI1)を温め、黒豆やクルミを食べると良い。

これらを意識し、体の防御力を高めましょう。

免疫力をアップするツボ

風門(BL12)- 風邪の侵入を防ぐツボ

風門(BL12)は、風邪(ふうじゃ)の侵入を防ぐ重要なツボで、東洋医学では「風邪は風門から入る」と言われています。場所は、背中の肩甲骨の間、第二胸椎の両側にあります。ここが冷えると風邪をひきやすくなるため、日常的に温めることが大切です。

大椎(GV14)- 免疫力アップの要!

大椎(GV14)は、免疫力を高める重要なツボで、風邪やインフルエンザ予防に効果的です。首の付け根、背骨の最も出っ張った骨(第7頸椎)のすぐ下に位置し、体温調節や血流促進を助けます。

列缺(LU7)- 呼吸器系を強くするツボ

列缺(LU7)は、肺の働きを高め、呼吸器系を強くする重要なツボです。手首の親指側、骨が出っ張った部分の少し下にあり、気道を広げ、風邪や咳、喉の不調を和らげます。

乾燥する冬や風邪をひきやすい時期に、列缺を刺激する習慣をつけると、呼吸器が強くなり、風邪を予防できます!

足三里(ST36)- 体力・免疫力を底上げするツボ

足三里(ST36)は、体力や免疫力を高め、消化機能を整える「万能ツボ」です。膝のお皿の下、指4本分下がったすねの外側に位置し、古くから「長寿のツボ」として知られています。

風邪を防ぐためのセルフケア

① お灸で体を温める(特に「風門」「大椎」「足三里」)

② 首・足元を冷やさない(マフラーやレッグウォーマーを活用)

③ 体を温める食材を取り入れる

  • ネギ・玉ねぎ・ニラ(血行促進、殺菌作用)
  • 生姜(身体を芯から温め、冷え対策に最適)
  • にんにく・唐辛子(体を温めるが、摂りすぎには注意)
  • カボチャ・人参(ビタミン豊富で、冷え改善)
  • レンコン(肺を潤しつつ、温性で体を温める)

④ 腸内環境を整える(免疫力の70%は腸!発酵食品を意識)
腸は「第二の脳」とも呼ばれ、免疫機能の約70%が集中している重要な器官です。発酵食品には善玉菌が豊富に含まれ、腸内環境を整え、免疫力を強化します。

  • 味噌(体を温め、腸内環境を改善)
  • 納豆(ビタミンKやナットウキナーゼが血流改善にも◎)
  • ぬか漬け(乳酸菌が豊富で腸活に最適)
  • ヨーグルト(腸内の善玉菌を増やす)
  • キムチ(発酵食品+辛味で体を温める)
  • 甘酒(飲む点滴とも呼ばれ、腸を整えつつエネルギー補給)
  • 醤油・酢(消化を助け、体の調子を整える)

まとめ

風邪・インフルエンザ予防には、ツボ刺激と生活習慣の両方が大切

風邪やインフルエンザを防ぐには、ツボ刺激と生活習慣を組み合わせることが重要です。ツボ刺激では、風門(BL12)、大椎(GV14)、列缺(LU7)、足三里(ST36)を押したり、お灸で温めることで、免疫力を高められます。

また、体を冷やさない服装、バランスの良い食事(発酵食品・温性の食材)、質の良い睡眠、適度な運動も免疫機能を維持するために不可欠です。毎日の小さなケアを積み重ねることで、風邪をひきにくい健康な体をつくりましょう!

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